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桃の木
散歩コースに桃の木があります。 市が管理する小さな広場の中に植わっている木です。 先月、その木に新しい新聞紙で作った袋がかかっているのを見ました。 広場の中を歩いていくと、奥の木で、おじさんが袋かけをしていました。 見ていると、ひとつの袋をかけるのには、けっこうな時間がかかります。

この広場まで歩くようになってから何年か経ちますが、今まで桃の実がなっているのを見たことがありません。 そこで、袋かけのおじさんに、「桃の実がなっているのを見たことがないけど、毎年なるのですか?」と聞いてみました。 すると、「こうやって、虫除けに袋をかけているけど、虫よりずーっと大きな生き物がリュックやかごを持ってやってきて、 根こそぎなくなるんだよ」という返事でした。

この広場は市の所有ではなく、地主さんのいる土地です。 桃の木も地主さんのもの。 それを公園を訪ねる人が桃のなる様子を楽しめるように植えているそうです。 でも、世話をしている地主さんたちが口にする前に、毎年すっかりなくなるそうです。 本当に見事に、食べ頃が近づくと、一瞬にしてなくなるそうです。

手間をかけて袋かけをして、毎年ごく一部の人にごっそり桃を持って行かれて、 あんまり馬鹿馬鹿しいので、「袋かけは今年で止めよう」と話しているそうです。 袋のかかった桃を見るのは今年が最後になるのかもしれません。 (2004年6月16日記)

袋のかかった桃(左)、袋かけ作業中(右)

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