日ごろ、思うことなどつれづれに。 バックナンバーはこちらです。

FLAVOR
散歩ページにも少し書いたのですが。 バレンタインのチョコレート商戦でにぎわうデパ地下での話です。 夕方の洋菓子売り場はチョコレートの買い物客でごった返していました。 それに比べると、和菓子売り場はバレンタイン商品を用意してはいるものの、ぐーっと客足が少なかったです。

その中の、それも和菓子売り場のはずれで、シフォンケーキを売っているお店がありました。 可愛らしい箱に詰められたチョコレートシフォンケーキを試食用の小さなピースに切って、 「いかがですか?」と売り子さんが声をかけていました。 今までそこは全国銘菓の売り場だったので、「新しいお店ですか?」と尋ねたら、 「いいえ。いつもはゴディバの横なのですけど、この時期は毎年、移動するんです」という返事が返ってきました。 ゴディバが売り場を倍に広げるので、隣にあるこのお店がその時期だけ移動し、 移動先はデパート側から指示されて年によって違うそうです。恒例のバレンタインキャラバンだそうです。

そのお店は「FLAVOR」と言う名古屋が本店のシフォンケーキ屋さんでした。 デビルズフードケーキと名づけられたチョコレートシフォンを、バレンタインの時期だけ小さなサイズに焼くそうです。 せっかくバレンタイン用のケーキを焼いても、和菓子売り場のはずれに移動したら気がつきにくいでしょう。 少なくとも、私が買っている間には他のお客さんは買いに来られませんでした。 ゴディバの隣になったのが運のつきか、あるいは毎年キャラバンする契約で、上納金のようなものを安くしてもらっているのか。 ゴディバの隣に、例えば、フォション、ウエスト、かをりなどの老舗があったとしても、 バレンタインには和菓子売り場のはずれに追いやられるのだろうか。

買ってきたデビルズフードケーキのバレンタイン版は味のあるおいしさでした。 祖母が刺した麻の葉模様の刺し子を敷いて、陶芸をやっている高校の親友が焼いてくれたお皿に乗せていただきました。
(2004年3月1日記)


デビルズフードケーキ バレンタイン版

top